たまに生徒の作文を読んでいてすごく引き込まれることがあります。
その正体が何なのか理由を考えますと、一つは「第三者の感情が伝わってくる」ことなのかもしれません。

自分自身が「嬉しかった」「悔しかった」という表現方法は第一歩として大切なことです。
さらに読者を引き込ませるには、筆者と第三者双方の感情が伝わってくることなのかもしれません。
本ブログでも毎年紹介している気がしますが、次の二名の作文を今でも忘れられません。
(山崎中学校の生徒さん)
① 陸上大会の時、ふだん「勉強しなさい」とばかり言う母が応援にきた。私は素直に喜べなかった。スタートの合図とともに、ダッシュをきめたその時、母の大きな声援が聞えてきた。「〇〇頑張れー!」少し恥ずかしかったけど、同時に私のスピードはどんどん加速していった。

(忠生中学校の生徒さん)
② 私は太鼓のボランティアとして東北地方へ向かうバスに乗っていた。まったく気が乗らず、窓の外を見ながら音楽をずっと聞いていた。現地で太鼓の演奏が終わった後、一人のお婆さんが私のところへやってきて「あなたたちのお陰で生きる勇気が湧いてきた」と言ってくれた。その時、私は胸がいっぱいになり、太鼓の演奏をしにきて良かったと思った。





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