大学入試の実情 [教室長:松本]お休み中失礼いたします。これから先を見越して、現在お子様が高校生またはこれから高校生になる保護者様に是非読んでいただければと思います。大学は時代の変化に応じて変化しており、求める人物像も変化しております。それに伴い入試制度も変わってきております。30年前は3人に1人が浪人していましたが、現在は10人に9人が大学へ現役進学しています。[受験生と大学 1990年と2022年比較]・高校卒業者数 180万人→99万人・大学数 500校→800校・現役進学率 19%→55%[選抜方法 2014年と2024年比較]・一般選抜 56%→41%・総合型選抜 9%→19%・推薦入試 35%→26%選抜方法は人物優先となり、総合型選抜では学力・面接・小論文・ブレゼン・デスカッション等で学生を評価し、現在は実に約53%が高校3年生で大学進学を決めます。総合型選抜の利点は大学側がほしい人物像を選ぶことができ点です。(例)法政大学 文学部地理学科→ 三度の飯より地図が好きな人(例)早稲田大学 文化構想学部→ 日本文化を海外に発信できる人(例)東北大学の総合型選抜は学力試験が入っています ※ 高校の成績を見る大学と見ない大学があります[総合型選抜の双方のメリット]大学側・点数では測れない多様な学生が集められる・早期に学生数を確保できる受験者側・点数以外の得意分野・経験で勝負できる・進学先が早く決まり安心一方、総合型選抜を突破するには人生のエピソードや自己分析能力が求められ、お子様に経験を積ませることにお金を使う余裕があるかどうかは今後も各家庭間格差に拍車をかけることが考えられます。ボランティア活動を数日間やっただけでは焼け石に水で、例えば青山学院大学では2年間という長いボランティア経験を求めています。この年齢で深く自己分析させることが今後の人生に大きな違いを生むとも言われています。[問われる不平等感]GMARCHなどへ一般選抜で合格した生徒と総合型選抜専門の塾に行って塾講師による代筆書類などで合格した生徒が混在することになり、就職の際は雇用する側にも高度な採用試験が求められます。ただし、経験上AO入試(現在の総合型選抜)で合格した生徒は普通に優秀でした。[大学入試の流れ]大学入試は高校3年生の9月1日から出願が始まります。・総合型選抜は9/1~出願→10月試験→11/1~合格発表(複数回あり)・学校推薦型選抜は11/1~出願→11月~試験→12/1~合格発表・一般選抜は1月~大学入学共通テスト、一般選抜※ 今後は2月1日より前に学力試験入試が可能になり、それは増加傾向にあります。以上のように、大学受験事情は30年前とは違うので、アドバイス方法も変わります。色々頭が痛いですね。小川高等学校では1年次に夏休みの課題で大学のオープンキャンパスへ行き、二年次に上級学校見学で大学にいきます。高校生にもなれば、自分で進路を選択していかなければなりません。大学で将来が決まるとは言いきれませんが、高校卒業後、大学卒業後は社会という荒波に放り出されます。それまでに負けない心、思考力、人間力をつけてほしいと願います。(参考資料)【受験戦争】総合型選抜(AO入試)vs一般入試…どっちが社会で活躍できる?カテゴリー: セルモの教室長BLOG 忠生教室 教室のこと 木曽教室 鶴川教室2025.12.13NEW歴史が苦手なら [教室長:松本]体系的に捉えること、それはどの教科にも言えることかもしれません。日本史(特に受験向き)の学習方法についてご提案します。時代を順番に覚えてください。その際、3つセットにしてください。(縄文・弥生・古墳)布を着ている状態(飛鳥・奈良・平安)着物を着ています(鎌倉・室町・江戸)着物に刀をさしました(明治・大正・昭和)刀を銃に変えました縄文・弥生・古墳は基本出題されません。その他、各時代にはテーマが存在します。飛鳥・・・日本の形成奈良・・・仏教と土地制度平安・・・権力の移り変わり(天皇→貴族→上皇→武士)鎌倉・・・力強い武士の文化室町・・・弱い幕府江戸・・・厳しい時代を三大改革で乗り越え、開国へ明治・・・二つの戦争大正・・・第一次世界大戦昭和・・・第二次世界大戦用語を各時代の引き出しに入れていきます。・大化の改新・壬申の乱・天武天皇(国号を日本、大宝律令制定)→飛鳥・東大寺・墾田永年私財法→奈良・桓武天皇・藤原道長・白河上皇・平清盛→平安・源頼朝・金剛力士像→鎌倉・応仁の乱から戦国時代・安土桃山時代へ→室町・関ケ原の合戦・島原天草一揆・鎖国・三大改革→江戸・日清戦争・日露戦争→明治などなど。しかし、読んでもわからないことが多いので、通常授業や季節講習の中で一人ひとりに伝えている状況です。その他、地理や公民にも体系化するコツがあります。忠生教室は現在若干名新規生徒の受け入れが可能です。お蔭様で冬期講習はほぼ満席ですが、学びたい意欲のある生徒さんはどうぞお問い合わせください。忠生教室の生徒や卒業生たちは皆良い子たちばかりですので、ご安心ください。カテゴリー: セルモの教室長BLOG 忠生教室 教室のこと 木曽教室 鶴川教室2025.12.11NEW算数の当該学年の学習が終わる前に… [代表:宮谷]生徒さんの当該学年の算数が終わりに近づくケースが増えてきました。昨日も小学3年生の生徒さんが、ついに3年生の最終単元まで到達しました。先週は5年生、先月中旬には6年生が当該学年の基本単元を修了しています。さて、「学年内容が終わったら何をするのか?」という点について、セルモでは明確なステップをご用意しています。① まずは“総まとめ問題”で理解の最終チェックどの学年でも共通ですが、単元を最後まで終えたら、まずは1年間の総まとめ問題を行います。総まとめ問題を通して「本当に理解が定着しているか」を確認します。理解にあいまいさが残っている単元があれば、そこに戻って復習を行います。特に6年生は、中学校数学の土台となる4〜6年生の内容をしっかり確認することが必須です。実際に、いま6年生の総まとめ問題を解いている生徒さんの中には、色々課題が見つかり都度指導しています。実際、中1で入塾される生徒さんの多くがつまずくポイントは、分数・小数の計算図形の基本事項(例:直角二等辺三角形)割合を中心とした文章題で必要な知識といった「小学校内容の理解不足」です。先週末の日帰り合宿勉強会でも「直角二等辺三角形の意味を忘れている」生徒さんが複数いました。また理解の割合計算の知識が必要な問題が計算出来ない人も。だからこそ、小学生のうちにしっかり理解を固めることが重要なのです。家と一緒で、しっかりした土台のうえに、次の知識を積み上げたいものです。② 発展・応用問題で“算数の楽しさ”に触れる基礎固めが進んだ生徒さんには、当該学年の発展・応用問題にも取り組んでもらう場合があります。保護者様からのリクエストで実施することが多いですが、目的は、「算数の楽しさを知ってもらうこと」です。教科書には載っていないけれど、“今の学年の知識で十分解ける”という面白い問題を扱っていきます。中学受験レベルの思考問題も扱いますが、中学校の数学で役立つ内容も多く含まれており、ご希望があれば対応いたします。③ 基礎と応用が終わったら、いよいよ次の学年へ①or②を終えたら次の学年内容に進みます。特に小学6年生は、中学1年生の入学前に最低限、素数正負の数文字式の計算ここまでは終えておきたいところです。理由は明確で、中学校の授業スピードが非常に速いからです。入学後しばらくはオリエンテーションで授業が進みませんが、GW明けから一気にペースが上がり、ここで脱落する生徒さんが毎年かなり出ます。学校によっては半数が脱落します。そして残念ながら、学校は脱落した生徒さんを個別にフォローしてくれるわけではありません。坂道を転げ落ちるがごとく、理解できないまま時間だけが過ぎてしまうケースも多いのです。さらに昨今は、先生が二人体制で“別々の単元を並列で進める授業”が行われる学校もあり、これも難易度を引き上げています。そのため 先取り学習の価値は以前より高まっています。カテゴリー: セルモの教室長BLOG 忠生教室 教室のこと 木曽教室 鶴川教室2025.12.09面接練習しましょう [教室長:松本]私は中学受験、高校受験、大学受験、入社試験とたくさん面接をしてきました。色々な人が色々なことを言います。ですが、自分自身を信じてください。面接とは君が主役の舞台です。楽しんでください!それでは一緒に練習しましょう。だいたい10分程度です。※ 一人で練習する時は姿勢を正し、鏡の前で練習しましょう!Q1 本校を志望した理由を教えてください。はい。私が貴校を志望した理由は二つあります。一つ目は多様な選択科目や特色ある部活動を通して新しい自分創りができると思ったからです。私は本が好きなのでビブリオバトルにも積極的に挑戦したいです。二つ目は説明会や見学会での先生方や先輩方の生き生きした姿を見て、貴校で充実した高校生活を送れると思ったからです。Q2 修学旅行で印象に残ったことを教えてください。はい。修学旅行で印象に残ったことは滋賀県琵琶湖でドラゴンボートに乗ったことです。チームに分かれて競い合ったことが非常に楽しかったです。Q3 本校でどのように成長したいですか?はい。私は貴校で日本文化を学び、部活では和太鼓か筝曲(そうきょく)同好会に入りたいと思います。日本の文化を世界に発信できるような人材になりたいと考えております。Q4 あなたの長所と短所について教えてください。はい。私の長所は明るい性格です。小さなことにめげず、いつも前向きな気持ちで過ごしています。短所は色々なことに興味がある点です。貴校の学びを通して本当に自分にあった目標を見つけたいと思います。Q5 中学時代の部活動について教えてください。はい。私は中学時代に女子バドミントン部の副部長を務め、部長と部員の架け橋として対話力を身に着けました。また、人一倍練習して都大会に出場することができました。Q6 あなたの得意科目と苦手科目を教えてください。またその理由も教えてください。はい。私の得意科目は社会です。社会は地理、歴史、公民とありますが、それらがつながった時は本当に面白いと思います(江戸時代初期は地球全体が寒冷期で、人々は不満を持ち、世界規模で革命、クーデター、戦争が起きていましたよ)。苦手科目は数学です。どうしてもなぜ公式は成り立つのか考えてしまい、時間がかかってしまいます。Q7 卒業後の進路について教えてください。はい。私は卒業後、大学(専門学校)に進学したいと考えております。世界に日本文化を発信するためには、より専門的に日本文化を学びたいと考えています。Q8 最近気になるニュースはありますか?はい。オーバーツーリズムです。京都を訪問した際にたくさんの観光客を見ました。外国の方も日本人も、ゆっくり観光地を楽しめると良いと思います。別解:はい。昨年の大阪関西万博です。地球規模の問題に取り組むために世界の国々の英知が集結しました。中でもパソナグループのIPS細胞で心臓を作るプロジェクトには感動しました。Q9 これまでに壁にぶつかった時、どのように乗り越えてきましたか?はい。私がこれまでにぶつかった壁は人間関係です。自分本位(じぶんほんい)にならず、相手の立場に立って考えることが大切だと気づきました。そのため、相手の意見をしっかり聞くことで問題を解決してきました。Q10 最後に何か言いたいことはありますか?はい。私自身、まだ未熟なところが多いですが、貴校の優しい先生方や先輩方から多いに学び、自己実現に向けて充実した高校生活を送りたいと思います。本日は誠にありがとうございました。(><)/ガンバリマシタネ!余談ですが、本気で推薦入試に受かりたい人は授業のたびに作文を書いてきてください。その場で添削します。(第4回日帰り合宿勉強会の様子)カテゴリー: セルモの教室長BLOG 忠生教室 教室のこと 木曽教室 鶴川教室2025.12.08【第4回】日帰り合宿勉強会レポート [代表:宮谷]12月6日(土)・7日(日)は、参加生徒の都合に合わせて 2班に分かれて日帰り合宿勉強会 を実施しました。内容は両日とも同一プログラムです。6日は 町田市民ホール、7日は 町田木曽教室 で行いました。⸻■ 開催前のワンシーン:LINDBERGのライブが同時開催6日の町田市民ホールでは、ちょうど LINDBERGさんのライブ が開催され、メインホールから懐かしい曲が聞こえていました。40代以上の方は、きっと「今すぐKiss Me」を思い出されたのではないでしょうか😊また、阪神タイガースファンの方には藤川球児監督の登場曲「every little thing every precious thing」もお馴染みですね。ボーカル渡瀬マキさんの喉の「機能性調節障害」が報道されましたが、当日は力強い歌声が響き、ファンの皆様には特別な一日になったのではと思います。生徒さんには、市民ホールのトイレが観客で混雑していたので、市役所のトイレをお借りして利用してもらいました😇※警備に確認済みさて、ここからが本題の 勉強会レポート です。⸻■ ① 都立数学 大問4(円周角の定理)― 基本(1)の正答は約半数。小学校高学年・中学1/2年内容の“忘れ”が大きな課題に。令和7年度入試では、例年大問1に含まれていた「円周角の定理」が 独立した大問4 として出題されました。今回の演習では、•基本問題(1)の正答率:約半数•証明問題(2)①、応用問題(2)②は苦戦した生徒が多数という結果でした。特に(1)が解けなかった理由は明確で、●直角二等辺三角形(45°・45°・90°)●三角形の外角の定理といった、実は 小学生内容 の基本ルールを忘れている生徒が非常に多かったためです。これらは受験に望む前提知識であり、今回忘れていた生徒さんは絶対に覚えておいて下さい。証明(2)①は 中2で習う合同条件「二組の辺とその間の角が等しい」 を用いる典型問題。今まで学校・セルモで何度も使ってきた公式なので、今回解けなかった生徒さんは絶対に覚えましょう。また、対応する辺・角で正しく解答出来ていない生徒さんもいましたので、この点も証明問題では必須の知識となります。応用(2)②は 昨年度正答率3.8%の難問。この問題はかなり難問で、私も事前予習では頭を悩ませました(笑)全員が解けることは無いと思いますが、町田高校や狛江高校など上位校志望者はチャレンジしていかなければなりません。ただし、時間が掛かる問題なので、あまり深入りしてはいけません。時間に余裕があった場合にアプローチする問題です。■ ② 都立英語 大問4(長文読解)― ぎっちり1.5ページの長文だが、“探す力”を身につければ得点源に。大問2→3と段階的に長文対策をしてきましたが、今回は最も分量の多い 大問4 に挑戦しました。大問4は•分量は多いが•4点×7問=合計28点と配点が多い•すべて選択問題という、確実に点を取りたい単元です。上位校志望者は全問正解が必須となる大問です。生徒には事前に「大問4の長文の読み方」を指導しました。●段落ごとに番号を振る●各段落冒頭の要旨をつかむ●小問のキーワード(名詞・動詞)を拾い、その語が書かれた段落を探すこの“探し方”が身につくと、大問4は一気に取り組みやすくなります。初めて解いた生徒さんはキーワード探しに苦労していましたが、繰り返せば必ず慣れます。今後も継続して長文トレーニングを行っていきます。⸻■ ③ 都立国語 大問4(論説文+200字作文)― 最大の壁は「200字作文」。テーマ理解とテンプレ活用が鍵。国語は物語文に続き、論説文+作文の 大問4 に入りました。生徒が最も苦手としやすいのが 200字作文 です。作文練習会でも感じましたが、今の中学生は文章を書くこと自体に大きな苦手意識があります。まず論説文については、文章は難易度が高いものの 「選択のコツを理解すれば高得点が狙える」 単元です。作文は、事前に伝えていた「結論 → 理由 → 具体例 → まとめ」のテンプレート を使いこなせれば満点も狙えます。実際に上手に書けた生徒もいましたが、練習が始まると“真っ白”になり、書き進められなくなる生徒も一定数いました。書けない原因は「問題の指図を難しく考えすぎて」、問題出題者が求めている「テーマと自身の中学3年間での成長と気付き」が結びつけられえていないことです。誰しも中学3年間の出来事の中に、「成長や気付き」はあったはずです。生徒さんには、あまり難しく考えず、部活動、行事、委員会、テスト勉強などから“成長した場面”を2-3個整理してストックしておくように伝えました。テーマが変わっても、ぶつける内容はほとんど同じだからです。追記:作文用紙の使い方・誤字脱字・乱雑な字はすべて減点対象ですので、本番を意識した丁寧な作成を心がけましょう。2-3点減点されている生徒さんが多かったです。⸻■ ④ 都立理科 大問5(化学分野)― 都立特有の言い回しに惑わされなければ、内容自体は基礎的。前回の大問6(電流・磁界)同様、今回の 化学分野 も多くの生徒が避けがちな単元です。かくいう私自身も中学生の頃は化学が苦手でしたので、気持ちはよく分かります(笑)演習前に、・基本用語・化学反応式の作り方・都立化学で頻出の10大反応式などを資料を使って解説しました。一見すると文章量が多く難しそうに見える問題でも、都立特有の説明の長さによる“難しさの錯覚”であり、問われている内容は基礎的です。演習後の解説では、どの生徒さんも熱心に聞いてくれましたが、「何だ!そんな簡単な事を聞かれているのか!」という声も聞こえてきました。分量が多いと身構えてしまいますが、そうならないための今回の解説と演習でした。ただし、原子記号・イオン・反応式は暗記が必須。配布した「暗記すべき化学反応式」は必ず覚えてください。化学分野は別途補強回を設ける予定です。⸻■ ⑤ 最後に:Fトレ進捗に大きな差が。冬期講習開始までが勝負。配布している Fトレ(教材1周目) の進捗に、先週以上の差が表れてきました。•すでに 40ページ以上 進んでいる生徒•3〜4ページで止まっている 生徒差は 10倍以上 に広がっています。初回の勉強会からすでに3週間が経過していますので、40ページ進めている生徒は「1日2ページ」の約束をきちんと守ってくれている証拠です。もちろん、それぞれに事情はあると思いますが、受験は皆同じ条件 です。Fトレが終わらなければ、冬期講習で扱う 都トレ(教材2種類目) に入れません。冬期講習まで残りわずかですので、ぜひ計画的に取り組んでください。⸻カテゴリー: セルモの教室長BLOG 忠生教室 教室のこと 木曽教室 鶴川教室2025.12.08 NEXT