夏期講習では、受験生は漢字の読み書き・英単語演習・数学大問1演習からスタートしています。

また、国語の学校授業に沿った学習に取り組んでいる生徒さんにも、各単元ごとの漢字の読み書きを取り入れています。
その中で目立つ課題が、「漢字の意味が分からない」というものです。読み書きはできても、意味までは理解できていないケースが多いのです。
◆「分からない言葉」は、まず辞書で調べる!
授業中、生徒さんに意味を口頭で尋ねてみて答えられない場合は、国語辞典で自分で調べてもらうようにしています。
講師から直接教えるよりも、自分で辞書を引いて調べるという行動そのものに大きな価値があると考えています。
◆辞書引きができない子どもたち
夏期講習の開始当初、「辞書がうまく引けない」という生徒さんが多く見られました。
特に最近は、学校や家庭でも辞書を使う機会が減っているため、五十音順の並び方が分からないという状態からスタートする生徒さんも。
そのため最初は、辞書の使い方から丁寧に説明しました。
時間はかかりますが、今では多くの生徒がスムーズに目的の言葉を引けるようになってきています。
※まだ苦戦している生徒も若干名いますが、成長を感じています。
◆“自分で探して、見つける”が記憶に残る
誰かに教えてもらうよりも、自分で調べて得た知識は記憶に残りやすいものです。
ネットでサッと調べる便利さもありますが、**辞書を引いて「探して見つける」**というプロセスを経ることが、言葉の理解を深める鍵となります。
また、目的の言葉を探している途中で、周辺の語彙に触れられるのも辞書の大きなメリットです。
◆国語だけでなく、他教科でも
こうした「調べる姿勢」は、英語や社会にも応用できます。
たとえば、歴史の授業で「領土問題」を扱っていた際、「尖閣諸島」がどこにあるか知らない生徒さんがいました。
地理の教科書で一緒に調べたところ、「沖縄県石垣市に属していること」「中国や台湾に近いこと」「いくつかの小島から構成されていること」などを知ることができました。
こうして得た知識は、今後ニュースなどで見聞きした際に**すぐに思い出すことができる“生きた知識”**になります。
◆家庭でも辞書の準備を!
最近は、「自宅に辞書がない」というご家庭も少なくありません。
国語辞典・英和辞典・地図帳など、お子様の学習の質を高める道具として、ぜひご家庭でもそろえてあげてください。
中古書店(例:ブックオフ)でも手頃な価格で購入できます。