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習熟度別授業の“落とし穴” [代表:宮谷]

最近では、数学(算数)や英語で「習熟度別授業」を行っている学校が一般的になってきました。

中学・高校の授業のイラスト


ただし、これには学校による違いがあり、たとえば町田市内でも統一されているわけではありません。先生の不足で、習熟度別授業が用意出来ない学校もあります。


この習熟度別授業のメリットは、「生徒の理解度に合わせた授業が行われる」点です。


保護者の皆さまから見れば、「わが子に合ったレベルで丁寧に教えてもらえる」と安心されるかもしれません。


しかし一方で、注意すべき“落とし穴”もあります。


◆ 本当に「その子に合った」クラスか?

勉強が分からない女の子のイラスト

たとえば中学2年生の数学で、習熟度別の「基礎クラス(ベーシッククラス)」に在籍している生徒さんがいたとします。


ところが、その生徒さんが中学1年生の計算力や基礎内容を十分に理解できていない場合、2年生の“やさしい授業”であっても理解は難しいのです。


なぜなら、習熟度別授業といっても、あくまで「同学年の内容を丁寧に扱う」ものであって、1年生や小学校の範囲までさかのぼって復習してくれるわけではありません。


学校が用意出来る授業にも限度があるため、「習熟度別クラス」でクラス分けされていても、苦しんでいる生徒は多いのです。


実際に数学や英語が苦手な生徒さんのほとんどは、前学年から苦しんでいるケースがほとんどです。


◆ 習わない内容がテストに出る!?


もうひとつ大きな問題は、「基礎クラスでは授業時間内にすべての単元を扱いきれない」という点です。

先生の女の子のイラスト(将来の夢)

習熟度の低い生徒が混乱しないように、先生は内容を絞って指導します。


しかし、定期テストではクラスに関係なく、教科書の全範囲から出題されます。



結果として、「こんなの習っていない…」と感じる生徒が出てきます。


実際に塾でも、「これ、授業でやってません」と言う生徒がいますが、教科書を見せると「見てませんでした…」ということも少なくありません。


◆ 理想は“基礎クラスに入らない”準備


習熟度別授業で「基礎クラス」に入ってしまうと、どうしても授業内容が制限され、テストや進級時に不利が生じやすくなります。


理想は、そのクラスに入らずに済むよう、前もって準備を進めることです。


つまり、つまずきを早期に発見し、最小限に抑え、必要であれば先取り学習にも挑戦しておくことが大切なのです。


◆ 今の学習状況、見えていますか?


もしすでに遅れや理解不足がある場合は、どこかで時間をかけて復習や調整を行う必要があります。


特に数学・英語は知識同士の「つながり」が強いため、復習には半年~1年かかることも珍しくありません。


学校から細かい進捗状況が伝えられることは少ないため、お子さんの学習状況をしっかり見てあげてください。


不安な場合は、我々のような学習塾でのチェックやご相談も一つの手段です。


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