アスペルガー症候群に対する理解 [代表:宮谷] 発達障害については、世の中の認識や知識が10年前とは雲泥の差になりました。 セルモを開校した12年前は、まだまだ発達障害についての認知されておらず、「やる気が無い」の一言で片付けられてしまうことが多かったです。 今では多くの保護者さんが早期に検査に行き、お子様にあった療育や学習の機会を用意されています。 しかし、12年経った今でもなかなか認知が上がっていないなと思われるのが、アスペルガー症候群です。 アスペルガー症候群の詳しい解説は下記のサイトに譲りますが、 https://shinai-clinic.com/asperger.html#:~:text=アスペルガー症候群とは、知,に分類されています%E3%80%82 アスペルガー症候群に気づきづらいのは、基本的に言葉の発達の遅れが無いので、注意欠陥・多動性障害等に比べて気づくのが遅くなるからでは無いでしょうか。 アスペルガー症候群の特徴は図の通りですが、特にコミュニケーションや対人関係・社会性に課題を抱えます。 要は「皆が守れるルールが分からない。」「伝えていることが、なかなか伝わらない。」そういった状況です。保護者さんや周囲からすると、「なぜ、そこまで言っても分からないのだろう。」となります。 では、このアスペルガー症候群の治療・対処法はあるのでしょうか。 アスペルガー症候群も自閉症も根治するための薬はありませんが、「環境調整」「心理療法」などがあります。 小学校や中学校だと、通級指導教室がまさにこの環境調整や心理療法に当たりますね。 課題としては、あくまでも週に1回など時間が限られているので、通級指導教室以外でもケアしていく必要があります。 例えば、なぜそのような行動や考えを取ったのか当事者の話をしっかり・じっくり聞く、ルールを説明するにしても分かっている前提ではなく、丁寧に繰り返し説明する..といった対応が必要です。 ただ、毎日のこととなると、保護者や周囲もイライラしてしまい、声を荒げてしまうこともあるでしょう。そういう意味では、大人側がアンガーコントロールを学ぶこと、ストレスを軽減するための方法を確立しておくこと(話を聞いて貰う相手を見つけておく)が重要では無いでしょうか。要はひとりで悩まないです。 文章にすると簡単ですが、実際は困難を伴うものです。大事なことは、アスペルガー症候群を持っている当事者も、「そうなりたくて生まれてきたわけではない。」という前提に立つことです。 可能な限り冷静に落ち着いて対応していくしかないと思います。 カテゴリー: セルモの教室長BLOG 忠生教室 教室のこと 木曽教室 鶴川教室 2024.06.20 算数・数学の文章題と、子供達の経験・体験との乖離 [代表:宮谷] いま、塾関係者の間で悩みになっているのが、算数や数学の文章題の文面と、実際の生徒たちの生活の経験や体験が乖離していることです。 例えば、算数の問題で「100円のチョコレート2個と50円の飴4個を買った場合、500円を出したらお釣りはいくらか。」という問題があるとします。 この問題を解く時に問題になっているのが、 ①自分でお金を持っていき、お釣りを貰う買い物をしたことがない。 ②現金を扱った経験が極めて少なく、お釣りという概念が分からない。 子供がひとりで行動する危険性からお使いの機会が減ったこと、 また電子マネーの普及で中学生くらいになると現金を持っておらず、すべて電子マネーで買い物している子供が増えたこと、などが関係していると思います。 他にもあります。 いま中学生の方程式の利用問題で、食塩水濃度の問題が出題されています。しかし、食塩水のイメージが付かない生徒が最近では極めて多くなりました。 以前だと小学校の理科の実験で食塩水や何かしらの溶液を作る実験を経験していましたが、ここ最近は時間が無いのか、「本当にやったことも見たことも無い。」という生徒が増えています。 やはり理科の実験は実際にやってみて、初めてイメージが湧きます。食塩水でも、水に食塩を混ぜて透明になる、濃度が高くなるとある一定の割合で解けなくなる・・、そういったイメージが分からないわけです。 問題の内容も時代と共に変化が必要ですが、教科書の作成は何年も前から作成するので、今・この瞬間を表しているわけではありません。 現状、そういった状況になっているので、塾で指導・説明する内容・範囲が、かなり根本的な話からとなっています。例えば、「食塩とはね・・。」みたいな段階から話すことも多くなってきました。 是非、各ご家庭でも経験や体験の機会を増やして下さい。 我が家も現金で支払うことが少なくなったので、子供にお金を渡して買い物をさせる機会が極めて少ないです。 意識してそういった機会を作らねばなりませんね。 カテゴリー: セルモの教室長BLOG 忠生教室 教室のこと 木曽教室 鶴川教室 2024.06.19 天気痛と親知らずの思い出 [代表:宮谷] 今日は朝から雨ですね。 最近、天候が乱れると体調を崩すお子さんが増えてきたような気がします。 一番多く聞くのが、「頭痛」です。 大人の世界でも、天候が乱れると頭痛が出る人がいますよね。 実はこれは立派な病気で、「天気痛」と言います。 天気痛予報を出しれくれるサイトもあります。 https://weathernews.jp/pain/ さらに、天気痛の専用薬も発売されています。 https://www.kobayashi.co.jp/brand/teirakku/product.html 天気痛は、頭痛だけでなく「だるさ・めまい・むくみ」など複数の不調を引き起こすようです。 要は、低気圧により、血管拡張や自律神経の乱れが出てこれらの症状が出るそうです。 実は、自分も小学生高学年から中学生の時に天気痛でした。 雨が降ったり、曇り空になると片頭痛がしました。 激痛では無いですが、じくじくと痛む感じ..で気分が落ち込みます。 しかし、その天気痛もある日を境に一気に直ったのです。 それは、親知らずを抜歯したことです。 自分は上下左右に親知らずが生えていたのですが、歯医者にいくと「下は横に生えているのと、上はまっすぐだけど虫歯の原因になりそうだから全部抜いたほうが良い。」とのことでした。 特に下の親知らずは他の歯を押している自覚症状があり、その時に頭痛もしていたのです。 先生に「親知らずを抜いたら、頭痛は治りますか?」と聞くと、「可能性は結構高いと思いますよ。親知らずが他の歯を押していて、気圧の関係でそれが痛みになっている事例は多いです。」とのことでした。 https://www.wadashika.info/news-detail/13 早速それから2ヶ月くらい掛けて、順番に親知らずを抜きました。特に下の親知らずは大変でした。詳しくは長くなるので避けます(笑)。 さて、抜歯後感じたことは、頭がとても軽くなったということです。天気が悪化しても、独特の頭痛がありません。親知らずを抜いて良かったなあと思った次第です。 人間の身体は不思議ですね。様々な相互作用があるので、私の場合は親知らずが天気痛を引き起こしていました。 カテゴリー: セルモの教室長BLOG 忠生教室 教室のこと 木曽教室 鶴川教室 2024.06.18 上位校を目指す生徒さんの5と10 [代表:宮谷] 上位校を目指す生徒さんによく質問されるのが、「どれくらい勉強すれば良いですか?」という質問です。 特に、中学受験をしたことが無い高校受験生にとっては、イメージが付かない部分なのだと思います。 なかなかライバルにも聞きづらいですし、ライバルには正確なことは教えないでしょう。 一つ目安になるのは、土日の5・10という数字です。 部活や何かしら用事がある時は5時間、そうでない時は10時間という勉強時間です。 平日は学校など制約時間があるので、その半分くらいでしょうか。ちなみに、塾の時間も含んでの数字です。 「凄い!」という声があるかもしれませんが、上位校を目指す生徒さんにとって特に驚くべき時間ではありません。 昨日も某学習塾のオーナーさんから、自習開放で13時間勉強して帰った都立某学校志望者の話を聞きました。 これだけ一所懸命勉強出来る生徒さんたちは、勉強することを目的としておらず、その先の目標を達成するための一つの手段として勉強しています。 だからそれほど勉強が苦にならないのです。 勉強しなければ脳が鍛えられない、視野が広がらない・・。 勉強しなければ目的に達する資格がとれる学校に行けない・・。 頑張って目標を達成する姿を認めてもらわないと、その後のサポートが得られない・・。 そういう感じなのです。逆に言うと、いくら言っても勉強しない生徒さんは、「将来の目標が曖昧」「頑張らなくても周りは許してくれる」そういった状況があるのかもしれません。 しかし、彼らも息抜きが必要で、友達と遊ぶ時は思い切り遊んでいます。 その時ばかりは勉強から離れますが、そこで勉強しなかった分はどこかでリカバリーします。 ちなみに、過去こういった生徒さんを何人も見てきましたが、保護者さんはどういった子育てをしているのでしょうか?私も興味・関心があるので、保護者様からお話を伺うようにしています。 結論としては、意外と保護者さんは特別なことをされていません。ポイントは白黒はっきりしている点です。頑張るのであれば応援する、頑張らないのであれば応援しない。たったそれだけです。 「勉強はしないけど、◯◯はさせている。」そういったパターンはありませんでした。約束事がはっきりしていて、明確に線引されているということです。 カテゴリー: セルモの教室長BLOG 忠生教室 教室のこと 木曽教室 鶴川教室 2024.06.17 全国の学習塾から悲鳴が… [代表:宮谷] いま、全国の中学校では「1学期中間テスト」「1学期期末テスト」が終了・実施中ですが、多くの塾関係者の間では、中学1年生の新入塾生の生徒さん達が「明らかに勉強時間が足りない。」「小学校の知識で理解出来ていない内容があまりにも多すぎる。」という悲鳴があがっています。 特に英語が顕著で、「be動詞・一般動詞・助動詞の区別が付いてない。」「小学校で暗記が終っているべき単語が書けない。」という声が圧倒的です。 つまり、小学校5/6年生で覚えるべき内容と、中学校1年生1学期の内容を3-4ヶ月で実施しなければならず、単語・熟語は500語以上、文法は先に書いた内容+その肯定文・否定文・疑問文、さらに教科書本文の理解と、やるべき内容がてんこ盛り過ぎて、少しまとまって勉強したところでは追いつかないのです。 資格試験までとは言いませんが、それなりに覚悟を持って取り組む必要があります。 なぜこのような状況になっているかと言うと、小学校の英語の授業内容が「覚える」よりも「経験・体験」することに重きをおいており、算数のように何度も書いて練習することもなく、テストも無いので、ほとんどの生徒さんが覚えていないのです。 生徒さんが悪いわけでなく、小学校の授業内容と中学校の授業内容があっていないのです。 特に文法の説明や、単語の暗記が無いのが大きいです。中学1年生だけでなく、2年生や3年生の生徒さんもbe動詞と一般動詞の違いや、数字や月・曜日・色などの単語が書けない状態の方も多いです。 解決策は、時間を掛けて一つひとつ習得していくしかありません。ここは、保護者さんも予想以上に時間が掛かるとご認識頂き、生徒さんに英語をリカバリーする時間を与えてあげて下さい。 夏休みを過ぎてしまうとまとまって復習する時間が無いので、夏休み中に学習可能な時間をなるべく確保して、小学校と中学校1年生1学期の復習、そして出来れば2学期の内容も先取りして学習しておけば、気持ち的には随分楽になるはずです。 カテゴリー: セルモの教室長BLOG 忠生教室 教室のこと 木曽教室 鶴川教室 2024.06.16 NEXT BACK