セルモの教室長BLOG

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どうすれば古典や漢文に興味を持ってもらえるか? [代表:宮谷]

中学2年生で国語を学習している生徒さんには、現在「徒然草」や「漢詩の風景」など、3学期の定期テストで出題が予想される単元に取り組んでもらっています。

吉田兼好の似顔絵イラスト

(吉田兼好)


ただ正直なところ、自分も中学生の頃は古典や漢文に興味が持てず、「なぜこんな勉強をする必要があるのだろう?」と思った記憶があります。今の中学生も同じで、学校の授業ではどうしても興味が湧かず、話を聞いていない生徒さんも少なくありません。

多趣味・器用貧乏のイラスト

「今を生きる」中学生が、昔の文章に関心を持ちにくいのは、ある意味仕方のない部分です。


しかし授業をしっかり聞かないまま進むため、学校の授業だけでは理解が追いつかず、定期テストでも差がついてしまいます。


一方、成績上位の生徒さんは興味の有無に関わらず「義務」として淡々と勉強しますので、ここでどうしても理解差・得点差が開いてしまうのです。

テストを見て落ち込む生徒のイラスト(女子学生)

では、どうやって古典や漢文に興味を持ってもらうのか——



ここが指導側の腕の見せどころになります。


たとえば徒然草(吉田兼好)であれば、学習を始める前に次の “とっつきやすいポイント” を伝えておきます。


① じつは SNS や短文投稿に近い作品

「SNSで話題!」のイラスト文字

『徒然草』は随筆=エッセイ集で、243もの短い話が続きます。


  • ブログや X(旧Twitter)の短文投稿のようにサクッと読める

  • 当時の“バズった話”が集まっているようなもの

SNSが表示されたスマートフォンのイラスト

「かしこまって読む」より「気軽に読む」方が向いている作品であることを最初に伝えます。


② 兼好法師のツッコミが鋭くておもしろい

ピコピコハンマーのイラスト

徒然草は「説教くさい古典」ではなく、作者の鋭いツッコミが魅力です。


例:第52段『高名の木登り』

危険な作業中に横から口出しする客に対して、

「一番危ないときにしゃべるな!」


という、今読んでも笑えるツッコミが特徴です。

■

「兼好法師のキャラを楽しむ」スタンスで読むと、生徒さんも入りやすくなります。



③ 人間観察が細かく、内容が100%現代に当てはまる

虫眼鏡を持った猫のイラスト

例:第137段『仁和寺にある法師』

ろくに下調べもせず有名神社へ行き、全く違う場所を見て帰ってくるお坊さんの話。


  • 事前準備をしないと失敗する

  • 情報を調べないと痛い目を見る


というテーマが現代の中学生にも刺さります。


「受験前の中学生にも当てはまる話を学ぶよ?」と話すと、生徒さんも「どんな話だろう?」と興味を持ち始めます。


セルモシステムには、「徒然草ってこういう話」という解説アニメーションもあるので、生徒さんもより分かりやすく学習に取り組めます。


このように、古典や漢文には 「中学生にこそ伝えたい、人間観察の面白さや普遍的な考え方」が詰まっています。


事前にこうした魅力を伝えるだけで、単元に対する心理的ハードルは大きく下がります。


問題集だけではなかなか触れられない部分だからこそ、私たちが噛み砕いて伝え、少しでも興味を持てる状態をつくってあげたいですね。

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