新中学3年生の春期講習社会・歴史は、大正デモクラシー以降を学習している生徒さんが多いです。
(吉野作造)
この時代の歴史は難しく(指導側も難しいです)、用語一つひとつをしっかり深堀りし理解する必要があります。

その中で大切な用語として、「資本主義・社会主義・共産主義」の3つの違いがあります。
以前某中学校の定期テストでは、この3つの主義の違いについて述べよという記述問題がありました。

まず、民主主義からです。
民主主義(デモクラシー)は、国民が主権を持ち、自らまたは選ばれた代表者を通じて話し合い、政治を決定する統治体制です。

国民主権、基本的人権の尊重、自由選挙、多数決と少数意見の尊重が基本原則で、経済活動も原則自由に行われます。
日本では大正デモクラシーが一つの景気となりました。
大正デモクラシーは、1910年代から20年代に日本で起きた、民主主義・自由主義を求める社会運動や風潮の総称です。

(当時の政治思想の風刺画)
吉野作造が唱えた「民本主義」に基づき、藩閥政治を批判して普通選挙や言論の自由、政党政治の確立(護憲運動)を達成し、1925年の普通選挙法制定でひとつの頂点に達しました。
同時期に世界では、1917年のロシア革命による社会主義国家が建国され、貧富の格差がある資本主義を批判する形の思想(生産手段の社会的共有・管理によって平等な社会を実現しようとする思想・運動)が誕生しました。

「ロシア革命」を描いた有名な絵
共産主義は社会主義をさらに発展させる形の思想で、社会主義は共産主義を実現するための前段階という考え方であり、共産主義は社会主義思想の理想形ともいえる思想でした。
しかし、ご存知の通りその後数十年の世界の動きの中で、社会主義では労働者がいくら頑張って働いても給料は上がらず、効率的に仕事をしようという努力も生まれませんでした。
そのため人々の働く意欲が失せ生産性が低下し、経済が停滞するようになりました。
さらに旧ソ連の一部の共産党幹部が富を独占する事態も生じ、ついに1991年に崩壊。雪崩のように旧ソ連の同盟国(東ドイツなど)も崩壊し、世界的に社会主義の国は大きく減ったのです。

(ベルリンの壁崩壊)
その後のロシアでは、資本主義経済が導入され資本主義化が進められました。
現在、社会主義を憲法などで明記している主な国は、中国、北朝鮮、ベトナム、ラオス、キューバの5カ国です。
少し難しく書いてしまいましたが、中学校の定期テスト用に100字程度でまとめるならば、
「民主主義は国民が主権を持ち、自由な競争を認める仕組みです。社会主義は国家が経済を管理して格差を是正し、平等を志向します。共産主義はその究極形で、私有財産をなくし、財産を全員で共有する理想を指します。」
となるでしょうか。





トップページへ戻る